「九降風」と「烈日當空」と

やっと香港版である「烈日當空」を観た。2つを比べると台湾と香港の違いが鮮明で興味深い。台湾編は年代が1996年というのもあるが、もう少し空気がのんびりしていてどこかアナログ。香港編はケータイで撮った動画がネットに流出する事件が起きたり、映像効果もデジタルっぽい。2つの作品にはそのまま台湾映画と香港映画の特徴が表れていると思う。
実際香港の街を歩くと制服姿でタバコをくわえた集団に出くわすことが多い。子供がイキがる姿というのはカッコ悪いし痛々しい。でもそんなの後にならないとずっと分からない。
「烈日當空」の中の高校生の状況は「九降風」より逼迫している。ドラッグ、援助交際、SEX動画の流出、暴力等々誘惑はそこら中にある。最後の結末は私でもびびった。子供でいられる時間は案外短いのだから、そんな無理して大人ぶらなくていいのになと思う。
それで、これをアジア全体に広げてもしも日本版、韓国版もあったらどんな作品になるのかと考えた。日本版なら「リリィシュシュのすべて」みたいな感じだろうか。そういえば韓国映画でも高校生が主役の映画はあまり知らない。今まで見たのが女子高が舞台のホラーと「火山高」ぐらい。どんな高校生活なのか興味がある。
「烈日當空」で笑ったのが教室の黒板に北京オリンピックの合言葉「北京歓迎ni」が書いてあるが、マスコットがそれぞれケロロ軍曹のキャラに変わっていたこと。こんなの大陸では有り得ないwww