雲行きが怪しい

メインの俳優がまだ到着していないので、最初は軽めのシーンから撮影開始。
そして明日は結婚式の撮影をするというので、雨の中美術スタッフは土楼を大きく模様替えした。
ところが明日も雨が降る事を恐れた制作側が明日の結婚式の撮影を中止する事に決定。しかしその連絡が来たのは既に飾り終えてから。これにはさすがに美術班も「マジかよー!」と叫んだが、決定は覆えないのでまた元に戻す事になった。
もうこんなことしょっちゅうなので慣れたが、何で雨用晴用2種類のスケジュールを作らないのか。制作が北京人だからなのか。
福建での撮影後は山東省の威海に行く予定で、既に美術班はせっせと屋外大型セットを作っている。しかし8月に入ると観光客で溢れて撮影出来ないと威海制作スタッフから報告が入る。何せロケハンしたのが今年の1月でその時は閑散としていたらしい。(こんなことも前にもあった。内モンゴルの草原を撮影する時、スケジュールが延びてロケハンした場所の草が枯れてしまいさらに遠い草原に行く事になったりとか。)
「それじゃ、北京でのシーンを先に撮りますかー」
といわれて、速攻ボスは反対。
「いやいや、北京のセットは半分も出来てないし!」
「じゃ、北京で半分撮ってから威海に行ってまた北京に戻るとか」
「それでは移動に無駄が」後えんえん続く。
そんなこんなの調整のためにボスは朝早く飛行機で北京入りすることになってしまった。鄭くんは威海入りしているので、福建の美術は私一人。ものすごく心細いぞ。