徳を積めば願い事は叶うか?…検証その1の続き

朝ホテルを出発して目の前の空港で撮影。監督と役者は午前の便で大連に到着。そのまま空港のトイレで着替えてそのまま撮影する。午前中で撮影はさくさく終了し、そのままホテルに戻って今度は北京に戻る準備をしなくてはいけない。空港以外どこにも観光していない大連の中華料理は北京ほど脂っこくなく味付けもあっさりだった。出発の時も私と衣装さんとで「ちょっと海に寄って行こうよー」と何度も提案したが、あっさり却下。
このまま帰ったら北京に着くのは真夜中だなと思いながら南下する。すると夕方、高速を降りてそのまま海の方向に車が走ってゆく。
「今日はここで泊まりだー」
と言われ、海の真ん前の民宿みたいな小さいホテルをほぼ貸し切った。地図で場所を確認したら「興城」というところ。浜辺に大きな観音像があったり、沖に菊花島というのがあったりで一応観光地だ。でも街は小さい。
確かにずっと海は見たかったので、少し嬉しかった。ホテルはベッドのシーツが潮風で湿っていたりもしたが一晩だけだしと思ってあまり気にしなかった。
そして夜みんなで海のすぐそばの屋台で晩ご飯を食べた。確かに海鮮料理も食べたかった。が、しかし。
なぜか出てくるのは貝ばかり。しかもただ茹でただけで塩っぱくてまずい。「やばい」と直感で思ったが、まわりは地元民で大賑わいだし、スタッフはがんがん食べているのでちょっとだけ口にする。やっぱり海水の味しかしない。
その後男子は下着で海に飛び込み大はしゃぎ。私は疲れていたので早めに部屋に戻った。
真夜中案の定お腹が痛くなって嘔吐も何度か。食あたりは慣れている(何でかな)。細菌性のたちの悪い物でなければ、全て身体の中から出してしまえばその後は問題ない。
次の日の朝、すっかり体力を消耗したまま車は北京に向かった。