香港返還記念ネタ

テレビでは毎日のように特別番組が流され著名人のインタビューやら香港の街の紹介など放送され、香港好きな私にはうれしい限りである。しかし街中をみれば、特にどうということもなく普段と同じ。香港に住んでいる友人の話では香港内でも特におめでたムードはないらしい。予想道りだ。
番組の内容は返還後の香港の発展にいかに大陸が大きく関与しているかがずっと語られている。それは確かにそうで、今香港の観光客の半分は大陸からの旅行者だ。しかもお金持ちばかりなので落とす金額も半端ではない。観光が大きな収入源になっている香港ではますます大陸に対する依存度が高まっている。映画ドラマに関しても以前と比べて大陸での撮影が容易になったので作品の幅が広がった。香港の俳優が大陸資本のドラマに出演するのもごく普通。
しかしどれを見ても明るい話しか出て来ないのは不自然。しかも出演する著名人がそろいもそろって「返還して自分に中国人としての自覚が強まりました☆」という良い子の回答しかしていない。お金がたくさん稼げれば主義主張はたいして気にならない根っからの商売人だからこれはある意味正しい姿勢だ。しかし実際は香港人は大陸をばかにしているし、香港人としてのアイデンティティーを持っている。海外で自己紹介する時は必ず「私は香港人です」て言うし。
この10年の間にも香港と大陸との間で軋轢とか衝突はたくさんあったわけだし、それ全部スルーかいってテレビの画面につっこみをいれる毎日である。