「伊莎貝拉」を観る

第56回ベルリン映画祭銀熊賞受賞。監督の彭浩翔は香港若手監督の中で今一番注目されている1人。私が今まで観たのは「公主復讐記」と「AV」。「AV」の中でみんなが自分の役割を書いたTシャツを着ているのは石井克人のパクリやんと思ったが、日本の作品をよく観ていることが伺える。そして作品から変態性がにじみ出ている。特に好きではないけど新作が出たらつい見てしまう、そんな監督。「伊莎貝拉」もDVD買うまでちょっと迷った。でもチャプマン杜□澤が笑い無しの作品に出演するのはめずらしいので買った。
返還直前のマカオ。自堕落に過ごしている警官の前に一人の女の子が現れることからこの映画は始まる。女の子役はこの映画でブレイクし天狗になってしばらく芸能界をほされていたイザベラ梁洛施。(今はほされ解除になったらしい)何と言ってもチャプマンの自堕落さがたまらない。あんなにデブでうす汚れているのにかっこよく見えてしまうのはなぜか?それは監督もデブでデブのツボを心得ているからなのか?デブでもここ外さなければ女にモテるぞというツボが。同時に「九龍冰室」の中の昔のほっそりまだ2枚目半を狙っているチャプマンを見たが、全然別人。でも今の方が大人気。プロデューサー業を兼ねているあたりを見てもポストエリック曾志偉決定。
マカオの風景は新鮮だった。ヨーロッパの田舎のようと思えば中国式住居や香港式古いマンションが出て来たり。その中で親子のような年が離れた恋人のような2人の関係が映しだされる。やっぱり少し変態だ。