41年ぶりの再上映「烈火青春 4K修復ディレクターズカット版」

毎年4月は張國榮(レスリー・チャン)関連のイベントが香港で行われる。今年は「烈火青春」が香港國際電影節で上映されるだけでなく、一般の映画館でも上映された。 まず4K修復版なので、画像がきれい。昔見たのは多分海賊版DVDかVCDじゃないかと思うがここ…

ロングランヒット中「毒舌大狀(毒舌弁護人〜正義への戦い〜)」

今年の旧正月映画として公開され、今現在も香港各地で上映中。興行成績も1億HKDを超え、現在も記録を更新中。香港以外では、中国大陸、台湾、シンガポール、マレーシア、イギリス、オーストラリアなどで公開された。 2年前(2002年)に弁護を受け持った児童…

4年ぶりの香港~その2~映画館編

今回も毎日映画を観続けてきたわけだが、新しい映画館にも行ってきた。 まずはK11 ART HOUSE。 K11ていうからてっきり尖沙咀(チムサーチョイ)のK11だと思ってうろうろしたのに全然見つからない。それでGoogle Map使ったら海側のK11 MUSEAの中だった。 香港…

4年ぶりの香港~その1~宿編

4年ぶりでコロナ後なので少し緊張しながら飛行機を降りる。一応入境手前で体温図るのに帽子を脱ぐように言われただけで後は何もなくスルー。 取り合えず空港でSIMカードを手に入れようと1010のお店に入る。5日間で88HKD也。支払いはカード。以前は空港や駅の…

今回のミッションはMIRRORを捕獲せよ!~その2~

行く前にTo Do リストを作りながら、ロケ地は外せないと下調べして現地に挑んだが、時間が足りなさ過ぎて全然行けなかった。 とにかく尖沙咀(チムサーチョイ)にいるならここだろうとまずは香港瑰麗酒店(Rosewood Hong Kong)へ。ここはAnson Lo(盧瀚霆)…

今回のミッションはMIRRORを捕獲せよ!~その1~

今回は香港國際電影節のためと、更にMIRRORハンターとして、街中でMIRRORを捕獲することが目的の旅となった。 空港から宿に向かう途中で、早速阿Jerを捕獲。 これは幸先がいい。 その後とにかく写真を撮りまくり。乗り物編。 もっとたくさんあったが、走って…

香港國際電影節以外で観たい映画

第47屆香港國際電影節は3月30日から4月10日までだが、それ以外にも一般公開で観たい映画をチェック中。香港も前の日ぐらいにならないと、上映日時が分からないことが多い。先行ロードショーは直前だとチケット完売なんてこともあるので、気が抜けない。 wmoo…

遂に鑑賞出来た「過時・過節(香港ファミリー)」

香港では2022年11月24日から一般公開。9月の釜山国際映画祭、11月の台北金馬影展、香港亞洲電影節と来て、ようやく日本にも上陸。 タイトルの通り香港のある家族の物語なのだが、観ながら自分の家族をつい重ね合わせてしまう。各国の映画祭での上映後にもそ…

暴力&エロ満載青春ブラックコメディ「黑的教育(黒の教育)」

高校の卒業式を終えた後の一夜の物語。監督は柯震東(クー・チェンドン)。金馬では4部門にノミネートされ、朱軒洋(ベラント・チュウ)が助演男優賞を受賞。台湾では2023年3月3日から一般公開。 やっぱり監督が一番目を引く。 グロいシーン満載でホームレス…

穏やかな風景の中に漂う深い悲しみ「流水落花」

2022年の香港亞洲電影節のクロージング作品で、この時が世界初上映。今年の3月2日から香港で一般公開が始まった。 里親として様々な子供たちと暮らす夫婦の物語。 ロケ地は新界の錦田(ガムティン)。映画の中で錦田河に架かる橋が何度も登場するが、実はと…

世界初上映だよ「死屍死時四十四(四十四にして屍死す)」

4月4日から一般公開される香港に先駆けて大阪アジアン映画祭で公開。 南沙田の公園跡地に開発されたという設定のマンション「臨海峯」を舞台にしたブラックコメディ映画。 ポスターで何故みんながおフランスな格好をしているかというと、このマンションを売…

今年こそは行く!第47屆香港國際電影節

年明けからスカイスキャナーで香港行きのチケット検索を続けていた。1月は香港航空で7万円代だったのが、2月に入っていきなり2倍に値上がりしたので、大慌てでLCCでなんとか10万以内のチケットを探し、そのまま買った。しかしその後、3月にまた香港航空やキ…

事実は小説より奇なり「台灣犯罪故事(台湾・クライム・ストーリーズ )」

2023年1月4日からディズニープラスで配信中。1作品3話のオムニバスドラマで、全部で4作品12話ある。 第1話「出軌」:日本語に訳すと「脱線」だが不倫の意味もあって、どちらにもかけている。 第2話「生死困局」:過去の一家惨殺事件の真相を探る記者と、容疑…

大阪アジアン映画祭追加発表

2月中旬にオープニングとクロージングの作品がやっと発表された。 オープニング作品:「死屍死時四十四(四十四にして死屍死す)」 世界初上映。香港では4月のイースターに上映予定。香港映画によくあるドタバタコメディなのかと思いきや、かなりブラックな…

国際版愛奇藝で配信中「第9節課(課外授業~Lesson in Love~)」

1,2話のみ無料で観られる。3~12話は会員のみ。台湾での放送と同時に日本語字幕で観られることはなかなか無い。但し無料だと広告がめちゃ多い。 わちゃわちゃしたオープニング、あざとい演出、そして無茶なストーリー展開と、欠点は盛りだくさんだが、それで…

第18回大阪アジアン映画祭上映作品発表

今年も大阪アジアン映画祭の季節がやって来た!今年こそリモートではなくゲストの来日に期待したい。 今回は特に香港映画が大豊作。まずはこれこれ。 「過時·過節(香港ファミリー)」 MIRRORのメンバーであるEdan(呂爵安)が主演。是非大阪に来て欲しいが…

カメラが捉えた香港理工大学包囲事件「理大圍城(理大囲城)」

香港理工大学は尖東から歩いていけるし、中にザハ・ハディドの建築もあって昔からよく行っていた。それが戦場になるなんて誰が知るだろう? これもFBなどでニュースを追ってはいたけど、当時は全貌はつかめないまま。周冠威(キウイ・チョウ)監督のドキュメ…

見どころ満載の話題作「媽,別鬧了(ママ、やめて!)」

全11話。仲のいい母と娘2人のお話。主役以外の脇役も個性的なキャラばかり。ホームドラマなのにセックスに対する女性の気持ちもあけすけに語られているところが新しい。 最初、60過ぎでも枯れないパワフル過ぎる母親にまったくついていけなかったが、吳慷仁…

生々しい攻防戦「少年(少年たちの時代革命)」

大坂でも1月2日からシネ・ヌ―ヴォで公開された。 物語はフィクションだが、2019年の民主化デモの最中に撮影された映像がインサートされていて、これが臨場感たっぷりでリアル。 予算は60万香港ドル(約1000万円)、監督は長編映画を撮るのは初めての新人、そ…

とっても懐かしいぞ「行動代號:孫中山(コードネームは孫中山)2014」

「大阪アジアン映画祭傑作選」から。2014年公開時は台湾にいたので、台湾で鑑賞済。日本語字幕では初めて。 易智言(イー・ツーイェン)監督は「藍色大門(藍色夏恋)2002」で有名だが、とにかく寡作。この作品は彼の第3作目の長編映画になる。 家が貧しい高…

大阪アジアン映画祭プレイベントをナナゲイで開催

プレイベントって何?なぜ十三?とかいう疑問は取りあえず置いといて、第七藝術劇場にレッツゴー! 3作品を5日間のみで上映。「戀人絮語(恋人のディスクール)2010」や「行動代號:孫中山(コードネームは孫中山)2014」が今まで日本で公開も配信もされてな…

「她和她的她(ふたりの私)」をNetflixで観る

約45分×9話。ミステリー仕立てになっていて最後に理由が明かされる。DVにしろ性犯罪にしろ、当事者になってみないと分からないことは多くある。このドラマではそういった被害者の心の傷を丁寧に描いていて、更に加害者の心理状態も見せてくれる。 性犯罪は犯…

これぞ女子の生きる道「台北女子圖鑑」看破

なかなか見ごたえのある11話だった。20年間という時間の流れはあるが、特に時代を感じさせるようなモノは登場せず、それよりも20代、30代で女性が感じることを前面に押し出したドラマになっている。 桂綸鎂は普段でも年齢不詳だが、それぞれの年齢を見た目だ…

注目の若手監督の原点「少年たちの時代革命前夜」

「香港映画祭2022」から。長編映画「窄路微塵」で高い評価を得た林森(ラム・サム)監督の、初期の映画が観たかったので鑑賞。 任侠(レックス・レン)監督の短編と合わせて上映された。彼ら2人が共同監督した映画「少年(少年たちの時代革命)」は、日本で…

「香港映画祭2022」で公開「濁水漂流(香港の流れ者たち)」

2021年2月のロッテルダム国際映画祭でワールドプレミアで上映され、2021年6月に香港で一般公開。2021年の金馬獎、香港電影金像獎などで、多くの賞にノミネートされた。 ずっと観てみたかった映画を大阪で観られることがまずうれしい。リム・カーワイ監督に感…

宮崎駿アニメリスペクトな映画「Max, Min and Meowzaki(マックスとミンとミャーザキ)」

釜山でも上映されたインドの猫映画。会場はほぼ満員。 猫アレルギーなのに同棲する彼女ミンが拾ってきた猫のために、毎日鼻に薬をスプレーしているマックス。それは愛する彼女のため。しかし2年で別れることになりミンは出ていくことに。しかし彼女の仕事の…

君は元ネタをいくつ見つけられるか「FAST&FEEL LOVE」

ナワポン監督のコメディ映画。パロディがいたるところにちりばめられている。会場はほぼ満席。笑いのシーンは大ウケ。 スポーツスタッキングに人生を賭ける男カオが世界新記録をめざすお話。そのカオをずっと陰で支えていた恋人ジェイは30歳になり子供が欲し…

思想犯にだけはなりたくない「流麻溝十五號」

1950年代に思想犯として緑島に隔離された人々の物語。男性だけでなく女性も多く送られ、再教育の名のもとに監獄のような生活を強いられた。 群像劇で様々な女性が登場するが、メインの女優の中で見たがことあるような顔が。 古川琴音かと思ったら、台湾の女…

駆け込みセーフで観た「初戀慢半拍(ママボーイ)」

今年の台北電影節のオープニング作品。台湾での一般上映は8月で、私が観たのは二輪(ロードショー上映が終わった後に、主に2本立てで安く観られる映画館)の湳山戲院。前は台北市に4つあった二輪映画館も、今では2つになってしまった。 母親と2人暮らしの…

真実とは何なのか?「罪後真相(罪の後)」

今年の金馬では主演男優賞と助演女優賞にノミネート。10月28日から台湾での一般公開もされた。私が観たのは一般公開のほうで、もうかなり上映本数は減っていた。 妻をガンで亡くし今は娘と2人暮らしの記者劉立民は、インタビューの仕事で行った先の刑務所で…