香港映画

ケータイにまつわる甘酸っぱ映画「全個世界都有電話(全世界どこでも電話)」

私が最初のケータイを持ち始めたのはかなり遅くて2001年。それがスマホになったのも遅くて2012年。歴代のケータイは何となく捨てられずに家に置いたまま。 おもしろいのは、「世界中電話はどこにでもある」というタイトルとは裏腹に電話を探しまわるシーンが…

夢が実現しない青春映画「填詞L(作詞家志望)」

広東語での作詞がテーマのこの映画は、翻訳難易度が最高レベル。翻訳した人に拍手。 監督は「金都(私のプリンス・エドワード)」の黃綺琳(ノリス・ウォン)。監督の自伝的映画だそうで、いくつかのエピソードは監督自身が経験したものだ。 主演の鍾雪瑩(…

香港と同時上映「盜月者(盗月者)」

香港では連日の舞台挨拶が功を奏して、既に2500万HKDの興行成績をおさめ大ヒット。映画の評判も概ね良く、まだまだ上映期間は伸びそう。マレーシア、イギリス、カナダ、アメリカ、オーストラリアの上映も決定。 私自身の感想も同じで予想以上に良かった。騙…

今回もMIRRORを捕獲しまくり

香港といえば広告が派手な2階建てバスとトラムが有名。 バス停も抜かりはない。 バスの中だって ロケ地巡りは今回それほど多くない。 韓国ドラマ「社内お見合い」の香港版「社内相親」で2人がチューしたのは、文武廟の横の道をひたすら登ると辿り着く堅巷花…

「盜月者(盗月者)」が大阪アジアン映画祭のスペシャルオープニング作品に決定!

香港では旧正月映画として2月9日から公開。 監督の袁劍偉(ユエン・キムワイ)は今まで2本の映画を撮っている(どちらも元ヨメの林嘉欣(カリーナ・ラム)が主演)。MIRRORのマネージャー花姐とは元同僚で、その縁でMIRRORのMVやCM制作に関与していた。2022…

香港で「潜行」を観る

「瞞天過海」を観た後で、星光大道を通り過ぎヴィクトリア湾に沿いながら黄埔(ウォンポー)まで歩いて行った。 目的は黄埔の嘉禾(ゴールデンハーベスト)の映画館。黄埔の船型ショッピングセンターがまだ現役なのに安心した。 アンディさん(劉徳華)が麻…

香港で「金手指」を観る

香港では12月30日から一般公開。これだけ人気だと香港中どこでも観られるので、値段の安い柴灣(チャイワン)で観ることにした。日本だと映画は一律料金だが、香港では新作でも時間と場所で大きく変わる。基本は郊外の古めの映画館の午前中が一番安い。でも…

香港で「富都青年」を観る

MIRRORのコンサートも観れたので、今日からは観たい映画をガンガン観ていく。 まずは堅尼地城(ケネディタウン)にある高先電影院(Golden Scene Cinema)にGo! 吳慷仁(ウー・カンレン)2本立てに見えるが、「但願人長久」は不定期での上映で予約で既に満…

The Road to AsiaWorld-Expo(亞博への道)~その3~

今日は自分1人だけでコンサートに行くので、まずはチケットを取りに行かないといけない。香港でチケット販売というと城市售票網(URBTIX)が有名で街のいたるところで発券できるが、Citylineのチケット発券機はそれほど多くない。事前に調べて太子(プリンス…

1月から2月にかけて香港で公開中の映画

飛行機のチケットも買って、ホテルも予約して、眼鏡(老眼鏡じゃないやつ)も新調して、歯のクリーニングもして、髪も切って、後は寝て待つのみだが、やはり現地の映画チェックは欠かせない。 「富都青年」:12月7日から公開 公開から既に2か月以上経過して…

人を突き動かすもの「白日之下(白日の下)」

香港では11月2日から一般公開で、台湾では11月17日から一般公開。初日の朝イチに公館の映画館に駆け込んで鑑賞。 A1新聞社の記者凌曉琪は、仕事に対する情熱はもう既にない。介護施設での実態を取材するため、認知症がある入設者の孫に成りすまして侵入する…

人はどうして自殺してしまうのか「年少日記」

2日しかない休みの中で是非とも観たかった作品。監督は新人の卓亦謙(ニック・チェク)、プロデューサーは爾冬陞(イー・トンシン)。香港では11月16日から一般公開される。 卓亦謙監督は長編映画はこれがデビュー作だが、これまで多くの脚本を書いている。…

台北金馬影展2023スケジュール発表

やっと全部の作品とスケジュールが発表された。短い有給休暇の中でどれだけ観ることが出来るだろうか? 台北金馬影展 Taipei Golden Horse Film Festival 台湾映画が多いのはもちろんだが、日本映画もかなり多い。今年はゲストも多く、役所広司特集も組まれ…

秋は怒濤の映画祭ラッシュ

毎年秋になると東アジア各地で映画祭が開催される。コロナ渦のうっぷんを晴らすかのように今年はどれもゲストをばんばん呼んで豪華になっている。そして私は、今年も有給を使って台湾の金馬に参戦。 まずは10月4日~13日に開かれるのは釜山国際映画祭。 www.…

6月11日から前売り券発売開始「第25回台北電影節」

夏の風物詩である台北電影節は、今年は6月22日から7月8日まで開催される。私は有給休暇をMIRRORのライブに回さないといけないので、今年は残念ながらパス。 www.taipeiff.taipei www.youtube.com 今年のイメージ大使は王淨(ワン・ジン)。宣伝用の短編は九…

「若き仕立て屋の恋 Long Version」を観るために神戸へGo

関西では三宮のシネ・リーブル神戸のみ上映。ならば神戸へ行かねばなるまい。 シネ・リーブル神戸は初めて来る。建物からして豪華。赤いじゅうたんの先にはゆったりとした待合室が。贅沢なつくりだ。 元は2004年に上映されたオムニバス映画「愛の神、エロス…

喜劇って難しい「1人婚禮(ソロウェディング)」

周冠威(キウイ・チョウ)監督初のラブコメ映画。紆余曲折を経て今年の旧正月映画として1月に公開した。 ユーチューバーに全然詳しくない人は、まずそこから勉強しないとこの映画の世界についていけない。 まず主役を演じる吴冰(ン・ビン)は実際の香港の人…

第47屆香港國際電影節クロージング映画「送院途中(バイタル・サイン)」

最終日に2回上映。残念ながら舞台挨拶には古天樂(ルイス・クー)の姿はなかった。それでも早くから行列が出来て、何とか2階の前の方の席をゲット。これがワールドプレミア。 救急救命士の馬志業は娘と2人暮らし。娘の将来を考え、義理の両親の移民先のカナ…

思ったより分かりやすかった「斷網」

3月から公開されている郭富城(アーロン・クォック)主演映画。ネットの世界での攻防を描いた映画。台湾、中国大陸でも同時期に上映された。 監督は映画「麥路人(ファストフード店の住人たち)2019年」の黃慶勳(ウォン・シンファン)。プロデューサーは鄭…

「智齒(リンボ)」再び、そして「香港名家講座 鄭保瑞(ソイ・チェン)」に参加

2021年の東京国際映画祭では途中退場してしまったので最後まで観たかったのと、その後にある講座に参加したくて、今回2度目の鑑賞となった。 以前の感想はこちら。 mingmei2046.hatenablog.com 最後の展開がすごいことに。やっぱ観といて良かった。 今回鄭保…

41年ぶりの再上映「烈火青春 4K修復ディレクターズカット版」

毎年4月は張國榮(レスリー・チャン)関連のイベントが香港で行われる。今年は「烈火青春」が香港國際電影節で上映されるだけでなく、一般の映画館でも上映された。 まず4K修復版なので、画像がきれい。昔見たのは多分海賊版DVDかVCDじゃないかと思うがここ…

ロングランヒット中「毒舌大狀(毒舌弁護人〜正義への戦い〜)」

今年の旧正月映画として公開され、今現在も香港各地で上映中。興行成績も1億HKDを超え、現在も記録を更新中。香港以外では、中国大陸、台湾、シンガポール、マレーシア、イギリス、オーストラリアなどで公開された。 2年前(2002年)に弁護を受け持った児童…

香港國際電影節以外で観たい映画

第47屆香港國際電影節は3月30日から4月10日までだが、それ以外にも一般公開で観たい映画をチェック中。香港も前の日ぐらいにならないと、上映日時が分からないことが多い。先行ロードショーは直前だとチケット完売なんてこともあるので、気が抜けない。 wmoo…

遂に鑑賞出来た「過時・過節(香港ファミリー)」

香港では2022年11月24日から一般公開。9月の釜山国際映画祭、11月の台北金馬影展、香港亞洲電影節と来て、ようやく日本にも上陸。 タイトルの通り香港のある家族の物語なのだが、観ながら自分の家族をつい重ね合わせてしまう。各国の映画祭での上映後にもそ…

穏やかな風景の中に漂う深い悲しみ「流水落花」

2022年の香港亞洲電影節のクロージング作品で、この時が世界初上映。今年の3月2日から香港で一般公開が始まった。 里親として様々な子供たちと暮らす夫婦の物語。 ロケ地は新界の錦田(ガムティン)。映画の中で錦田河に架かる橋が何度も登場するが、実はと…

世界初上映だよ「死屍死時四十四(四十四にして屍死す)」

4月4日から一般公開される香港に先駆けて大阪アジアン映画祭で公開。 南沙田の公園跡地に開発されたという設定のマンション「臨海峯」を舞台にしたブラックコメディ映画。 ポスターで何故みんながおフランスな格好をしているかというと、このマンションを売…

今年こそは行く!第47屆香港國際電影節

年明けからスカイスキャナーで香港行きのチケット検索を続けていた。1月は香港航空で7万円代だったのが、2月に入っていきなり2倍に値上がりしたので、大慌てでLCCでなんとか10万以内のチケットを探し、そのまま買った。しかしその後、3月にまた香港航空やキ…

大阪アジアン映画祭追加発表

2月中旬にオープニングとクロージングの作品がやっと発表された。 オープニング作品:「死屍死時四十四(四十四にして死屍死す)」 世界初上映。香港では4月のイースターに上映予定。香港映画によくあるドタバタコメディなのかと思いきや、かなりブラックな…

第18回大阪アジアン映画祭上映作品発表

今年も大阪アジアン映画祭の季節がやって来た!今年こそリモートではなくゲストの来日に期待したい。 今回は特に香港映画が大豊作。まずはこれこれ。 「過時·過節(香港ファミリー)」 MIRRORのメンバーであるEdan(呂爵安)が主演。是非大阪に来て欲しいが…

生々しい攻防戦「少年(少年たちの時代革命)」

大坂でも1月2日からシネ・ヌ―ヴォで公開された。 物語はフィクションだが、2019年の民主化デモの最中に撮影された映像がインサートされていて、これが臨場感たっぷりでリアル。 予算は60万香港ドル(約1000万円)、監督は長編映画を撮るのは初めての新人、そ…