ケータイにまつわる甘酸っぱ映画「全個世界都有電話(全世界どこでも電話)」

私が最初のケータイを持ち始めたのはかなり遅くて2001年。それがスマホになったのも遅くて2012年。歴代のケータイは何となく捨てられずに家に置いたまま。 おもしろいのは、「世界中電話はどこにでもある」というタイトルとは裏腹に電話を探しまわるシーンが…

夢が実現しない青春映画「填詞L(作詞家志望)」

広東語での作詞がテーマのこの映画は、翻訳難易度が最高レベル。翻訳した人に拍手。 監督は「金都(私のプリンス・エドワード)」の黃綺琳(ノリス・ウォン)。監督の自伝的映画だそうで、いくつかのエピソードは監督自身が経験したものだ。 主演の鍾雪瑩(…

香港と同時上映「盜月者(盗月者)」

香港では連日の舞台挨拶が功を奏して、既に2500万HKDの興行成績をおさめ大ヒット。映画の評判も概ね良く、まだまだ上映期間は伸びそう。マレーシア、イギリス、カナダ、アメリカ、オーストラリアの上映も決定。 私自身の感想も同じで予想以上に良かった。騙…

子供たちが戦う姿を映画で見せる「BIG」

いきなりアニメーションシーンから始まるのに度肝を抜かれ、その後でこのアニメーションの意味が分かる。 6組の家族が登場するが事情はそれぞれ。子供たちの病状も様々。それでもお互い助け合いながら子供が今一番したいことを実現しようと頑張る姿に胸を打…

微妙なお年頃の女の夢の先「莎莉(サリー)」

ロマンス詐欺だとかなりすましとか出会い系アプリのイメージはあまり良くないのに、それでもそれがきっかけで結婚するカップルも急増中。うまくマッチング出来れば、性格の不一致で離婚する率も低くなるらしい。 台中の田舎で養鶏場を営む林惠君は、両親を早…

衣裳も美術も音楽も最高「哀れなるものたち」

「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」など変な映画ばかり撮るヨルゴス・ランティモス監督の最新作。 美術は豪華なスチームパンク調、衣装はちょうちん袖にミニスカート。音楽は何故か音程が外れている。そして広角レン…

人類に性欲がある限り「愛愛內含光(セックスを語るなら)」

Netflixで2月2日から配信開始。全8話。「セックスとは本来楽しいものである」という性善説に則ったドラマである。イギリスドラマ「セックス・エディケーション」ほど啓蒙色はないが、毎回最後に流れる動画でミニ知識が得られる。 最初っからがんがん飛ばして…

夜はライブ配信で締めくくり

朝ごはんを食べてすぐ空港に向かう。昼前の飛行機に乗って夕方には関空に着かなくてはいけない。何故なら今日は香港でのコンサートツアーの最終日で、21時15分(香港時間の20時15分)にライブ配信があるからだ。 空港の出国審査の手前でEdanを捕獲。 香港航…

今回もMIRRORを捕獲しまくり

香港といえば広告が派手な2階建てバスとトラムが有名。 バス停も抜かりはない。 バスの中だって ロケ地巡りは今回それほど多くない。 韓国ドラマ「社内お見合い」の香港版「社内相親」で2人がチューしたのは、文武廟の横の道をひたすら登ると辿り着く堅巷花…

MIRRORがシージャック!スターフェリーがMIRRORだらけ

たいがいみんな香港に来たら必ず乗るであろう天星小輪(スターフェリー)とMIRRORのコラボイベントが2023年12月18日から2024年2月3日まで開催されていた。3隻のフェリーに4人ずつキャラクターが配置されていて、それがヴィクトリア湾を行ったり来たりしてい…

超お得なタイレストラン「泰鳩Thai Kau」

2023年6月にオープンしたこのお店はMIRRORのLokman、AltonそしてERRORの阿Deeの3人が開いたタイレストランだ。 場所は旺角(モンコック)彌敦道(ネイザンロード)558-560號譽發廣場4樓。入口はあまり目立たないオフィスビルのようで、エレベーターの前の看…

この日に君が生まれたから1月21日はEdanの日

メンバーの誕生月になると、それぞれの非公式ファンクラブが自腹で広告を出したり、バスやトラムを無料にしたりしてお祝いをする。1月はちょうどEdanの誕生月で、尖沙咀(チムサーチョイ)にある新港中心(シルバーコート)でお祝いを展示していた。 1月21日…

香港で「小曉(トラブル・ガール)」おかわり

何せ金馬で観た時は一番前列の一番端っこだったので、画面が歪む歪む。なので、あらためて真正面から鑑賞。 場所は油麻地(ヤウマテイ)の百老匯電影中心(ブロードウェイシネマティック)。香港のミニシアターの老舗である。隣にはカフェと本屋が併設されて…

「盜月者(盗月者)」が大阪アジアン映画祭のスペシャルオープニング作品に決定!

香港では旧正月映画として2月9日から公開。 監督の袁劍偉(ユエン・キムワイ)は今まで2本の映画を撮っている(どちらも元ヨメの林嘉欣(カリーナ・ラム)が主演)。MIRRORのマネージャー花姐とは元同僚で、その縁でMIRRORのMVやCM制作に関与していた。2022…

香港で「潜行」を観る

「瞞天過海」を観た後で、星光大道を通り過ぎヴィクトリア湾に沿いながら黄埔(ウォンポー)まで歩いて行った。 目的は黄埔の嘉禾(ゴールデンハーベスト)の映画館。黄埔の船型ショッピングセンターがまだ現役なのに安心した。 アンディさん(劉徳華)が麻…

香港で「瞞天過海」を観る

スペイン映画「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」の中国版リメイク映画。ちなみに「瞞天過海(まんてんかかい)」とは、中国の兵法書に挙げられる兵法の一つで、何食わない顔で敵を騙す兵法・計略を指すそう。 ネタはバレているので、出演者の許光漢(グレ…

香港で「金手指」を観る

香港では12月30日から一般公開。これだけ人気だと香港中どこでも観られるので、値段の安い柴灣(チャイワン)で観ることにした。日本だと映画は一律料金だが、香港では新作でも時間と場所で大きく変わる。基本は郊外の古めの映画館の午前中が一番安い。でも…

香港で「富都青年」を観る

MIRRORのコンサートも観れたので、今日からは観たい映画をガンガン観ていく。 まずは堅尼地城(ケネディタウン)にある高先電影院(Golden Scene Cinema)にGo! 吳慷仁(ウー・カンレン)2本立てに見えるが、「但願人長久」は不定期での上映で予約で既に満…

The Road to AsiaWorld-Expo(亞博への道)~その3~

今日は自分1人だけでコンサートに行くので、まずはチケットを取りに行かないといけない。香港でチケット販売というと城市售票網(URBTIX)が有名で街のいたるところで発券できるが、Citylineのチケット発券機はそれほど多くない。事前に調べて太子(プリンス…

The Road to AsiaWorld-Expo(亞博への道)~その2~

朝4時前に起きて始発で関空へ行く。今回は香港航空を利用。LCCではないので機内で一応水と軽食が支給されるのは助かる。 お昼には無事に香港へ到着。コロナの面影は全くなく、いつも通り入国審査を経て空港のロビーに出る。そこでMIRRORのお迎えが。 EDAN&I…

1月から2月にかけて香港で公開中の映画

飛行機のチケットも買って、ホテルも予約して、眼鏡(老眼鏡じゃないやつ)も新調して、歯のクリーニングもして、髪も切って、後は寝て待つのみだが、やはり現地の映画チェックは欠かせない。 「富都青年」:12月7日から公開 公開から既に2か月以上経過して…

2024年はこの映画から「ラ・メゾン 小説家と娼婦」

明けましておめでとうございます。今年も出来る限り映画を観まくりたいと思います。齢を重ねるたびに体力勝負になるのが何だかな。 援助交際にもパパ活にも興味はないのに、「娼婦」と言われると何故か心惹かれるものがある。この主人公も最初は取材のつもり…

The Road to AsiaWorld-Expo(亞博への道)~その1~

2024年はこれで始まる。 11月29日にまずファンクラブ先行発売がされたが、あっという間に完売。一般発売の今日を首を長くして待っていた。 前回2022年はコロナの影響もあり、本来12,500人入るはずの紅館で75%までの入場規制があったため、さらにチケットは…

コロナ渦でも人は恋をする「此時此刻(此の時・この瞬間に)」

コロナの時期のあるあるを、ドラマティックに演出。 約50分×10話のオムニバスドラマ。登場人物はそれぞれゆるく繋がっている。 俳優が豪華。主役以外の脇役にも見知った顔がちらほら。 同性婚を認めている台湾らしくカップリングは多彩。 第1話「戀愛實境秀…

壊れていても家族「小曉(トラブル・ガール)」

チケットが発売直後で完売になり諦めていたが、台湾に行く直前に何気に台北影展のHPを開けたら1枚だけ残っていた。A排1號というものすごく観えづらい席だったが、映画の神様に感謝。 小学生の小曉とその母親がメイン。住んでいる家は高級マンションで、小曉…

早く続きが観たい!「不夠善良的我們:第1-2集」

名脚本家にして監督の徐譽庭(スー・ユーティン)の最新ドラマ。主演は林依晨(アリエル・リン)、許瑋甯(ティファニー・シュー)、賀軍翔(マイク・ハー)。 放送は12月の予定。 2人の女性と1人の男性を巡る12年にわたる物語。単なる三角関係の話では終わ…

3世代のファミリーヒストリー「車頂上的玄天上帝」

「白日之下」から立て続けに鑑賞。 美術監督として長年侯孝賢(ホウ・シャオシェン)と組んでいた黄文英(ホアン・ウェンイン)の初監督差作品。個人的な思い入れが色濃く投影された映画だ。 お爺ちゃん大好きっ子の芙月は映画の美術監督。父が病に倒れ急遽…

人を突き動かすもの「白日之下(白日の下)」

香港では11月2日から一般公開で、台湾では11月17日から一般公開。初日の朝イチに公館の映画館に駆け込んで鑑賞。 A1新聞社の記者凌曉琪は、仕事に対する情熱はもう既にない。介護施設での実態を取材するため、認知症がある入設者の孫に成りすまして侵入する…

社畜と言いながら愛がある「他馬克老闆」

シンガーソングライターとして絶大な人気を誇る盧廣仲(クラウド・ルー)が主演のコメディ映画。台湾では9月28日から、香港では10月19日から一般公開された。 毎日残業に追われるマークの元に死神が登場するが、実は人違いだと判明。その後マークの会社がライ…

盧瀚霆(アンソン・ロー)主演ホラー映画「醸魂」

ホラー映画好きな台湾では一年中世界中のホラー映画を公開している。そこで大ヒットする作品もあるし、ひっそりと消えていく作品もある。 低予算でも当たればデカいホラー映画。それにはまずセンスとアイデアが必要。そして映像美とBGMも含めた音楽も大事。…