レンタサイクルの流行の波が遂にここにも!

中国で先端的「シェア自転車」にまさかの使いみち (JBpress) - Yahoo!ニュース

最近何かと話題のシェア自転車。乗り捨てOK,30分で1元と何だか使いやすそうだ。今住んでいる田舎にも「mobike」の自転車をよく見かけるようになった。

f:id:mingmei2046:20170801205157j:plain

台北にいた時はバリバリにyoubikeを使いこなしていた。30分で5元なので、いかに30分以内に目的地に着けるか地図とにらめっこしながら計算するのもおもしろかった。

それで私もmobikeを使ってみようと、まずはAPPをダウンロードしようとした。

そうしたらデポジットが299元だと?

f:id:mingmei2046:20170801210007j:plain

「秒殺で返金出来ます」て何のことかと調べてみた。そうしたらこのデポジットから料金が引かれるわけではなく、料金は別で引かれる。そして去年頃に、返金しようとしたお客が部署をたらいまわしにされたまま放置されるいう苦情がたくさんUPされていた。きっとそれを受けての「秒殺」なのだろう。

デポジット299元がまず高い。しかもそれを顧客は活用出来ない。サドルの高さは3種類あるが調節できず、自分にあった高さの自転車をお客自身が探さないといけない。調節出来るようにしちゃうと盗まれるんだろうなあ。北京でよく見かけたよ、サドル無しの自転車。

299元あったらタオバオでそこそこの自転車買えるじゃーん。都会だと過当競争で30社ぐらい入り乱れていて、mobikeより安くて使いやすい会社はいっぱいあるだろう。

そんなわけで今回は体験する前におしまい。

陳可辛(ピーターチャン)プロデュース中国映画「喜歡你(恋するシェフの最強レシピ)」

香港でも見逃して台湾でも見逃してしまったので、ネットで観ることにした。

f:id:mingmei2046:20170729204105j:plain

いつもなら陳可辛がプロデュースした映画は大ヒットするのだが、今回は評価も低めでヒットにはならなかった。

それで気になって見たが、良く出来た映画だと思う。ちょっとアメリカのラブコメっぽい都会的で小粋な感じも、ちょっとクラシックな美術もいつもの陳可辛だ。

難を敢えて挙げるならキャスティングだろうか。周冬雨は最近映画に出すぎ。売れ始めてガツガツやりたい年ごろなんだろうが、どの役柄も似たり寄ったり。「はいはい、またちょっとエキセントリックで小悪魔な役ですね」ともう予想がついてしまう。

相手役の金城武はいうと、なんと最近の若い子たちは金城武の若い時のすごさを知らないのだ。ええ~。

f:id:mingmei2046:20170729205847j:plain

このキラキラした目を知らないだと!?

f:id:mingmei2046:20170729205552j:plain

個人的にはちょっとロン毛だった頃が一番好き。

ただ、2人とも演技のうまさは抜群。特に何気ないシーンのほうがジーンと来る。最後の最後に隣あって座り、初めて手を握るシーンとかもう達人の域だ。

見どころはやはり料理の数々。実際には金城武は登場した以上の数の料理を食べている。どれも美しくて美味しそうだ。特に「出前一丁」は映画を見ている時からずっと食べたくなる。麺を茹でた後に湯切りするとか是非やってみたい。

陳可辛でさえ、大陸では何が大ヒットするのか分からず、毎回模索しながら製作しているらしい。この映画のように「大金持ちの男と庶民の女」みたいな格差恋愛ももうないなと思う。もちろん玉の輿も成金もまだ存在するが、女性自身が仕事に成功して裕福になってきているので、前よりも憧れ度は低くなっている。かといって年下の「小鮮肉(この言い方ももうそろそろすたれそう)」に目が行くかというと、案外結婚観は保守的だったりする。

未来を予想するのは難しい。

 

追記:日本では2018年3月10日から公開。

f:id:mingmei2046:20180106230335j:plain

まさにこんな感じの楽しい映画。卵料理と出前一丁の作り方は役に立つよ。

斬新なTVドラマ「楚喬傳(楚喬伝<そきょうでん>~いばらに咲く花~)」

5月から放送開始で評判も上々の大陸ドラマ。主演はここのところずーっとドラマに出っぱなしな趙麗穎(チャオ・リーイン)。

f:id:mingmei2046:20170727145034p:plain

何が斬新かというとこの主人公2人がまったく笑わない。通常ドラマの女性主人公というと何があってもへこたれない常に前向きで明るい、少女漫画の主人公のような性格だ。しかしこの楚喬は謎の過去を抱えたワケアリの性格でまったく無愛想。対する男性主人公宇文玥もクールを通り越して冷徹な性格なので常に物調面。

あと、中国ドラマはお色気シーンにはかなり厳しく、キスシーンでさえ激しいのはNGである。このドラマでは第4話で「待寝婢女選抜コンテスト」が開かれる。何としてものし上がりたい楚喬は「待寝婢女=セックス込みの召使」の意味も分からず宇文玥の家に「コンテストに出させてくれ」と押しかける。その時に宇文玥に「お前に夜の相手が務まるのか?」と聞かれるのだが、これはかなり直接的なセリフ。こういう言葉責めは大丈夫らしい。

残念なのはやっぱりCG。あのインコはまず無いだろう。動物を撮るのって難しいからね。

楚喬は一番位の低い奴隷からスタートして最終的に皇后にまで上り詰める。宇文玥に武術の素質があることを見抜かれて楚喬は特訓を受けるようになる。この特訓がマライヒがデュラン・ド・ラーケン伯爵によって暗殺術を仕込まれる部分とよく似ているw(「パタリロ!」18巻参照)

全部で62話とこれまた長いので、時間がある時に覗く程度。ネットで追うほどの熱意はないが、TVで放送していたらつい見ちゃうという感じ。

 

追記:その後最終回を見た。前編中編後編と分けて引っ張った割には尻切れトンボで「終」。って、全然終わってないし。

安いCGしか使えない、主役の俳優は水中撮影NGなんて分かっていながら何故「最後は氷上の戦い」なんて脚本を書くのか。まったく謎だらけだ。案の定水中シーンの仕上がりはコントレベルだった。

それでも後半、割と重要な役で胡兵さんが登場した。胡兵さんといえば、若い頃はもっとギラギラしていて、「イヤミなオネエ」オーラをぷんぷん発散させていた人だが、年を取るごとにマイルド化して今は好々爺みたいになっていた。

f:id:mingmei2046:20170808150314j:plain 

誰向けの写真www

f:id:mingmei2046:20170808150330j:plain

段々マイルドに。

f:id:mingmei2046:20170808150346j:plain

そしてすっかりいい人キャラ。

彼を見ていると、大人になるっていうのもいいかもしれないと思う。

あともう一押しな台湾映画「我的蛋男情人」

台湾では2016年秋に公開された。大陸では2017年4月に「愛情凍住了」とタイトルを変えて上映。それをネットで鑑賞した。

f:id:mingmei2046:20170725181521j:plain

林依晨(アリエル・リン)の鉄板ラブコメディ。相手役の鳳小岳(リディアン・ヴォーン)も年を重ねるごとに男前度が上がっている。

おもしろかったのが、冷凍保存された卵子精子の擬人化。それを若手の詹懐雲(ジャン・ファイユン)と程予希(ルゥルゥ・チェン)が演じている。キャラ設定は香港の文念中が担当していてなかなか可愛い。

f:id:mingmei2046:20170725185937j:plain

このセットが北欧のロケ地と重なりあったりする。

愛情は冷凍保存できるのかというのがテーマ。シングルマザーに育てられた主人公にとって、母親が冷凍保存してくれた手作りの料理はまさに愛情の結晶。ある日冷蔵庫が壊れてしまい、泣きながらその手作り料理を食べるシーンにはグッとくる。

でもいろいろ惜しい部分がいっぱい。中盤の北欧ロケはきれいでそこに時間を取られたのか後半かなり曖昧なまま話は進む(特に母親の病気について)。卵子精子が別れる時、再会した時のためにセリフを決めるのだが、それが何かの伏線になると思いきやそのまま放置したりとか。

そういう演出の甘さを俳優の演技力でカバーした感じ。流れで見ると腑に落ちなくてもシーンごとに見るとなかなか良かったりする。

アリエルはいつまでラブコメを演じられるだろうか?シフトチェンジは考えてなさそうだが。

香港でタイ映画「戀愛病發(HEART ATTACK/フリーランス)」を観る

トランジットで24時間だけ香港に滞在。何かおもしろい映画はあるかと調べたらこの映画を見つけた。

f:id:mingmei2046:20170716164939j:plain

「杜琪峰(ジョニー・トー)お薦め!」の文句に惹かれて予告編も見たがなかなか良さげ。時間もちょうど良かったので観てみることにした。

平面デザインの下請け仕事をしている阿翁(ユーン)は何日も徹夜して仕事をするのが常だ。しかしある日、原因不明の湿疹が体中に出てしまい病院に行くことに。そこで出会った女医のため病気を治そうと決心する。しかしそれは仕事を取るか健康を取るかの二者一択だった。

この女医役の女優がデビュー直後の張栢芝セシリア・チャン)に似ている。阿翁は仕事が趣味の超オクテ男なので、女医に対する気持ちも恋なのかどうかも分からない。なので両想いを目指して最後はハッピーエンドという映画ではない。

この阿翁の仕事がおもしろい。フォトショップで画像処理をするのだが、グラビアモデルの下着を消したりとか、アイドルの爪が欠けているのを足したりとか。そんなの撮影現場で気付けよwと思ったのだが、今は何でもフォトショで画像処理するのが普通なのでついでにやらされちゃうんだろう。

多くの香港映画がタイでロケやポスプロをしているので、映画に対する経験は少なくないはずだ。最近は大陸でも韓国ドラマに替わってタイドラマもよく放送されている(内容は甘々でちょっと古いソープドラマ)。映画も昔はホラーが多かったが、学園もの、コメディと徐々にジャンルは広がっている。

この映画は今年の大阪アジアン映画祭に「フリーランス」のタイトルで出品され、「ABC賞」を受賞している。しかし!!長い!132分。100分以内に出来るはずだ。

「韓流」「華流」と来て「タイ流」来るか!?

ここにもbabyjohn蔡瀚億が!な「驚心破」

飛行機の中で見た大陸資本の香港映画。タイトルが違うのは何故だろう?

f:id:mingmei2046:20170717140835j:plain

香港版

 

f:id:mingmei2046:20170717140856j:plain

大陸版。

飛行機の中の小さい画面で見ても分かるくらいの安いCG多用と、ちっともドキドキしない脚本と、まったく新鮮味のない2人の主演で特に語ることもないのだが。

ここにもいたいたbabyjohn蔡瀚億。この映画ではネットやコンピューターに詳しいチャラ男として登場。結構出番は多い。

昔は人気が出ると1年で10本の映画に出演するなんて普通だった香港芸能人。しかし彼の場合はそこまで人気は出ていないだろう。

デビューしたのは2013年の香港映画「狂舞派」。この映画には最近活躍している顏卓靈も出演している。

f:id:mingmei2046:20131024142518j:plain

まだまだ新人なので、依頼が来たら全部受けちゃうみたいな状態なのかなあ。希望としてはもっと一つ一つの役を掘り下げて演じていって欲しい。

台北電影節で「目撃者(目撃者 闇の中の瞳)」を観る

今年のシメの一作。今年は既に公開済みの映画ばかりなのとスターが来ていないので全体的に地味な印象だった。

この映画も今年の3月に一般公開済みだ。但しとても評判が良かったので今回映画祭で観られてよかった。

f:id:mingmei2046:20170713223144j:plain

脚本がすごくいい。交通事故の当事者を探すサスペンス映画で、謎が明かされるたびに2転3転していく。

莊凱勛(キャッシュ・チュアン)は見ればわかると思うが、ものすごく濃いイケメンだ。なので脇にいるだけで主役より目立ってしまう困った存在だった。しかし次第に演技力を磨いて自分が主演をやるまでに成長した。実は彼が演じる新聞記者小齊もある秘密を抱えている悪者なのだが、最初はまったくそんなふうには見えない。

とにかく出演している全ての俳優さんに騙されたよ。結局みんな悪人だった。

最後に偉くなった小齊が、これまた偉くなったマギーと向かい合いながらジョークを飛ばす。オチは確かにおもしろいが、それにオーバーラップする真実が怖すぎて笑えないwww

台湾では大ヒットしたのだが、原作者とギャラのことでモメて抗争中らしい。

日本では公開するのかなあ。

 

追記:2018年1月13日より日本でも公開された。パチパチパチ。

f:id:mingmei2046:20180116222248j:plain

宣伝を見ると2度見、3度目をお勧めする人が多いのもうなずける。例えば「あー、今日の夜何食べようかなあ」なんてついうっかり考えてしまったら、大事な部分を見逃してしまう可能性が大だからだ。それぐらい綿密な構成になっている。なので気を引き締めて観て欲しい。そして柯佳嬿(アリス・クー)が最後かなりグロくなるので、グロが苦手な人はそこだけ目をつぶろう。

 

2020年の台湾巨匠傑作選2020でも上映決定。東京から始まって大阪、神戸、京都、名古屋での開催も予定されている。

https://taiwan-kyosho2020.com/schedule/