久々のキョンシー映画「救殭清道夫(VAMPIRE CLEANUP DEPARTMENT)」

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香港に着いて早速観たのが一般公開されているこの映画。

公開して1ヶ月経っても大人気で、旺角の大きなスクリーンで観ることが出来た。

実は香港では多くのキョンシーに関する事件が起きていて、それを秘密裏に処理しているのが香港食品環境署のキョンシー事件専門部門、通称「VCD」。香港のごみ収集所の地下に秘密のオフィスがある。

両親が早く死に祖母と一緒にゴミを売って生活をしている主人公の春天がある日偶然キョンシーと出くわしてしまう。しかしキョンシーにお尻を噛まれても平気な春天に注目したVCDが調べると、実は春天の両親はキョンシーハンターで、彼がお腹にいる間に2人ともキョンシーに殺されてしまったのだった。運命を感じて自分もキョンシーハンターを目指す春天

しかしキョンシーの女の子を好きになってしまい、仕事でキョンシーを捕まえて殺すことに躊躇するようになる。心の葛藤を押さえたまま春天は凶悪なキョンシーに立ち向かうことは出来るのか!?

80,90年代にキョンシー映画がたくさん作られ、日本でもブームになり「テンテンちゃん」とか有名になった。

そんなキョンシー映画の決まり事を細かく拾いつつ、スポ根要素やラブコメ要素を取り入れてうまくまとめてある。

春天が好きになるキョンシーがかわいい。マレーシアの女優なのでセリフは一切ない。ロリ顔で胸が大きいというのは世界最強だな。

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さえない春天役は蔡瀚憶で、「殺破狼2(SPL/狼よ静かに死ね2)」「12金鴨」などでちょい役で出ている。でもこれから出演作が増えそう。雰囲気が染谷将太に似ている。

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いかにも予算が少なそうなところが残念だった。特に最後ラスボスのキョンシーをやっつけるシーンとか背景がスカスカだ。脚本がいいだけに惜しい。

おもしろかった小ネタとしては、キョンシーの女の子がつい車の上に登ってしまうのだが(2回も)、春天も車の持ち主もお互いに気が弱いので「すみません、すみません」と謝りあうところとか。

この映画が出来た後、街で清掃員を見るみんなの目が変わりそうだ。

もしも大陸から「淘宝(タオバオ)」が消えてしまったら、生きていけないかも

日本でもその名を知られるようになった淘宝(タオバオ)。はい、いつもお世話になっています。主に買うのは田舎では売っていない食材とかそんな高くない電化製品とか。

日本ではネット通販の拡大に伴って宅配業者が悲鳴を上げているそうだが、電球1個でも送料無料で届けてくれる大陸の仕組みは一体どうなっているんだろう?

かつて北京にいた時にも淘宝に挑戦したことがあるが、事前に業者とチャットで在庫やら配達日やらを訊かないといけなくて、「おいおい、ワンクリックで買い物出来ないじゃん」と思って断念した。

しかし時代は変わって、今は余程希少なモノでない限りクリックして完了。あとはスマホの画面上で今どこに配達しているのか追跡しながら待つだけだ。

この待つ間が楽しくて、ついつい連鎖反応的に買い物をしてしまう。淘宝好きのせいで家族間で喧嘩が絶えなくなるのも分かる。

日本から買おうとするとちょっと面倒くさい。大陸にいても最初は戸惑いっぱなしだった。まずその膨大な数。そして同一商品なのに価格に雲泥の差がある。取り合えず目安として気にしていることは2点。

極端に安いのは避ける(同じ商品でも一番小さいサイズの値段を表記しているだけ、もしくは別物の値段だから)

発送元はなるべく近い場所を選ぶ(送料が安いし配送時間も短くなる)。

そんな淘宝ならではのエピソード。

ちょっと昔の本がとても安く売っていたので、買おうとしたらすぐに向こうからチャットが入った。「実はこれコピーしたものを綴じたものなんだけど、それでも欲しいか?」ということだった。もちろん「いや~、それならいらないです」と返事してキャンセルした。まあ聞いてくるだけ良心的だろうw

深セン在住の人が香港で売っている日本製品を淘宝で売っていた。「香港での買い物を代行します」と書かれていたが、それって本人が香港に買い出しに行くか、香港にいる仲間が国境の駅で手渡しするってことだよね?深センに通じる香港の電車に乗り込む大陸人の巨大なスーツケースの正体はこれかもしれない。でもそのおかげで「国産ブランを使ったホットケーキミックス」みたいなレア商品を買うことが出来たわけだが。

こんな「淘宝あるある」は他の人にもあるに違いない。

 

 

中国冒険映画「尋龍訣(ロスト・レジェンド 失われた棺の謎)」と原作小説「鬼吹灯」シリーズ

機会があってこの本を(ほぼ強制されて)読んだ。

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読んで分かったが、シリーズものの7作目だった。なので完結しない。でも前後を続けて読む気力も無い。

「鬼吹灯」と言えば、陳坤(チェン・クン)さん主演の映画「尋龍訣」の原作である。

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これはシリーズの第5~8作目を元に映画化した。というのも第1~4作の映画権を中国電影集団公司に先に取られちゃったから。こちらも既に映画化されている。

小説4作分をムリに2時間に詰め込んだため内容がぱんぱんで、かなりわちゃわちゃした映画だった。おまけに落ちぶれた髭面おっさん役の陳坤さんに気分は盛り下がりっぱなし。監督は「刀見笑」「画皮Ⅱ(画皮あやかしの恋2)」の烏爾善。嫌いじゃない監督だけど、いつもいろいろな要素を詰め込み過ぎで消化不良を犯している。この映画も「これどっかで見たような」というシーンがいっぱいだ。

こちらがまったく予習しないまま見たのも悪かった。京極夏彦百鬼夜行 シリーズを読まずにいきなり「陰摩羅鬼の瑕」あたりの映画を見たようなものだ。

盗掘ジャンルの流行は取り合えずひと段落した感じだと思ったが、まだまだ続くらしい。

最近の大陸TV事情

普段は「google  chrome」を使っているが、ある日突然このブログが開かなくなり、大陸ローカルのウェブブラウザに切り替えていた。ところがまた突然それでも開かなくなった。「もしかしてはてなブログ封鎖された?」とうろたえて、試しに「google  chrome」で開けたら使えるようになっていた。理由はいつものごとく分からない。

大陸では映画ドラマ中心でTVを見ている自分としては、バラエティ番組が格段に増えた最近は見たいものが減ってしまった感じがしていた。

実はこれは当局が規制した結果らしい。

https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/1f66d82225adddff/02tv_shanghai6.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%88%E3%83%AD+%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E%27

ジェトロさんの分かりやすい調査資料。

特に「1ドラマ2衛生チャンネルまで。1日につき2話までしか放送出来ない」という規制がめっきりドラマ放送が減った原因かと思われる。以前のように「週末は8時間一挙放送!」とか「夜8時台はどのチャンネル見ても同じドラマが放送」とかいう無茶は出来なくなったということだ。あれはあれで良かったんだけどw

しかしこれを見ていると、規制がかなり細かくてめまいがしてしまう。毎度のことだが、流行っては規制しての繰り返しだ。

しかし若い世代はすでにネットに移行している。通勤通学などの空いた時間にスマホで好きな番組やドラマ、映画を見るのが普通になっている。私がよく見るのは「bilibili」と「愛奇芸」で、「愛奇芸」は有料なので毎月15元払っている。安いなー。

「愛奇芸」はともかく「bilibili」はかなりのカオス。お世話にはなっているが、著作権放送権あたりはかなりグレイだ。当局はネットに対しても規制はしているがまだゆるい。

とにかく人口が多いので日本よりも変化が激しくてダイナミック。でも乗り遅れないように慌ててこの波に乗った途端、足元救われるのも大陸ならではだ。

女優2人の演技対決を見よう「七月与安生 (ソウルメイト 七月(チーユエ)と安生(アンシェン)」

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このポスターが一番いい。あとの大陸ポスターはひどいなあ。

 

「女の友情」をテーマにした映画ドラマ小説は数多くある。しかし何故どれも内容が似たり寄ったりなのだろう?

その1:主人公の2人は性格や家庭環境が正反対なのに仲が良い。

その2:必ず同じ男を好きになる。そして二股かけられて大ゲンカして別れる。

その3:お互い大人になり人生のしょっぱさを経験して仲直り。この時はもう男なんてどうでもいい。

この映画もまさにこの通りの展開で既視感いっぱいだ。しかし主人公を演じる2人の女優のおかげで見ごたえのある作品に仕上がっている。

小道具としてのブラジャーの使い方が秀逸だったw確かに女性特有で、使っている人の性格がモロ現れるモノだ。

最初、周冬雨が不良役で馬思純が優等生役と聞いて「逆じゃない?」と思ったが、観て納得。見事にハマっている。そしてちゃんと映画の中で成長しているのがすごかった。最初は高校生でいかにも子供っぽいのに、最後はしっかりアラサーだった。

これでは金馬賞もW受賞にするしかないでしょう。

大陸には女優になりたい女は星の数ほどいるが、大抵は「明星(スター)」になりたいだけなのでせっせと整形にいそしんでいる。なので若くして芸を磨いている「女優」はそれほど多くない。10~20代の若手だけ見れば日本の方が俳優の層は厚い。

今後引く手あまたになるであろう2人のこれからが気になる。

 

追記:2021年6月25日より、まずは東京、大阪で一般公開。

中国列車のネット予約をやってみた

中国人の友人の結婚式に招待された。それがちょうど香港から戻る次の日だったので、香港から直接行くことにした。

飛行機を利用することも考えたが、その子の家もそこそこ田舎なので、深センから列車に乗る方法を選択。

それでトロトロ夜行列車で行こうと思って調べたら、無い。交通事情が昔より良くなったので、トロトロ寝台列車が無くなってしまったのだ。

そして深セン北駅なるものが新しく出来ていて香港深セン間の国境からは地下鉄で行けてしまうらしい。というか深センに7つも列車の駅がある!行先別で乗る駅が違うのだ。乗り間違いが怖い。

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バカでかいこれが駅らしい。

大陸にいない間の4年間の変化はすさまじい。今では深セン香港間の出入国出来る場所は8か所。フェリー乗り場が2か所。香港国際空港から大陸入りする場合、船の方が速くて便利だったりする。

香港から深センに何度か行ったことがあるが、毎回ガッカリ感がハンパない。小さな川を越えただけなのに何もかもが雲泥の違い。さて今回はどうだろう?

深センの地下鉄の歴史をものすごく分かりやすく解説してあるページを発見。

【深セン地下鉄の歴史まとめ】開通から11号、7号、9号線開通までの路線図、12年間の変遷: 香港・中国深セン的観光旅行生活情報局

これを見ればどんだけ短時間で発展したのかが一目瞭然。

そして深セン地下鉄といえばコイツ。

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初めてこのキャラを見た時、怖くて泣き叫びそうになった。深センの人は平気らしい。もっと見たい人は

風雲!コネタ城 深セン地下鉄のマスコットキャラクター - デイリーポータル Z:@nifty

後ろのカエルのほうがかわええやん。

 

ネットで時刻表を検索できるのは昔と同じだが、今では28日前から売れ残り枚数も確認できて予約も出来てしまう。

 铁路客户服务中心

を開いてまずは個人登録。24時間以内に身元を確認するらしいのでそれでOKならチケットが買える。但し朝の6時から23時までの間しか受け付けていない。

チケットの変更は出発時間の30分前まで。チケットの予約番号を持って駅の窓口で交換するが、出発駅と違う駅で受け取ると5元の手数料が取られる。割引(子供、学生その他)は適用しない等等。

支払いは大陸の銀行カードもしくは支付宝で出来る。支付宝だとスマホQRコードを読み取ってパスワードを入力しておしまい。楽ちんだ。

中国の新幹線である高鉄はかなり国内を走ってる。飛行機も格安航空券の普及で今では普通の感覚で乗れる。

それでも内モンゴル出身の知り合いにどうやって家に帰るのか聞いたら

「まずは飛行機に乗って、それから12時間ぐらい列車に乗って、それから車で3時間運転したら家に着く」

と言われた。

大陸は広い。

新宿武蔵野館でサモ・ハン祭

 

日本で一番応援している映画館の新宿武蔵野館さんがこんなイベントを企画。

御年65歳、“デブゴン”の衰えぬキレ!サモ・ハン最新作2本の予告編&ポスター公開 (映画.com) - Yahoo!ニュース

「危城」感想は以前にも書いた。日本公開が早くてうれしい。いいぞ!新宿武蔵野館!!

mingmei2046.hatenablog.com

 

他にもサモ・ハンが大暴れするおすすめ映画がある。

黄飛鴻之英雄有夢(ライズ・オブ・レジェンド)」2014年 

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これも是非日本公開してほしい。最後の炎の中での対決が見もの。

 

「葉問2(イップマン)」2010年

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この決闘は歴史に残る名アクションシーン。

 

「殺破狼(SPL/狼よ静かに死ね)」2005年

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1994年の香港が舞台なのでこのシーンとか「古惑仔」っぽい。ドニーさんとの決闘がすさまじい。

 

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こんな若い時からめちゃめちゃ強かったっす。